「勝鬨橋をあげる会」と「関連筋」の動き

加藤 豊

■平成13年
「あげる会」は、ポンテ15号に「東京都臨海計画」の略全貌を掲載。その内容から勝鬨橋が架替えになるまで「現状」が続くことを懸念し、「動態保存」の必要性を誌上で訴える。都建設局は財政状況から橋の扱いは、今後の周辺状況と世情の変化をみて対応するという。

■平成14年11月〜12月
ポンテ18号発行。その直後、都が翌年の「開府四百年記念イベント」の一つとして勝鬨橋「跳開」を考えているようだと情報が入る。都橋梁保全課に確かめると、「跳開」を見た人、関連した人から意見が出ている。しかし実施するとなれば安全性、安定性確保のための経費は数億円になり、地元の総意が大きくなれば別かも知れないが「跳開」の効用性の評価はさまざまである。
「あげる会」はこれをポジティブに受け、今迄十数年間継続してきた活動を上回る対応策を模索する企画検討委員会(ワーキンググループ)をたちあげる。

■平成16年1月
活動コンセプトは、人びとが年一〜三回の「跳開」イベントを楽しむ「動態保存」とし、これを次世代に継承する。そのこと自体が文化的誇りとなり、街の活性化にもつながる。
@「跳開」目標年を架橋六十五周年の二〇〇五年とし、年間一〜三回のイベントを開催。時期は橋竣正の六月と都民の日の十月でそれぞれ第一日曜日。
A勝鬨橋に関する講漬会やシンポジウムおよび橋の現地説明会などを、隅田川サミットグループとの連携を視野にいれて、五月から一回/月実施。
Bこれらは地元の子供と父兄も対象とし、会場は月島第二小学校をはじめとする各学校、図書館、社会教育会館、トリトンなど。
C実施にあたり区役所、地元諸グループ、組合などとの連携活動を促進。
BPRは要所にチラシ、ポスターなどの設置、区広報や他メディアに掲載の協力を依頼する。

■平成16年2月〜3月
二月七日付東京新開に「中央区が勝鬨橋跳開を検討」が掲載。
中央区は区内の活性化を模索すべく十五年度以降の「都心再生会議プログラム」を作成。都市計画専門家、地元企業および住民の代表、コンサルタントなどのメンバーで各部会を発足させ、民意をとり込む本腰のプロジエクトである。勝鬨橋「跳開」はこの中の「観光資源開発研究会」(以下「研究会」)で検討されるが、六月から本格的始動をめざす。
「あげる会」は区のプロジェクトに支障を来さないよう、十五年度の活動計画を半年間順延することを約束し、区はシンポジウムの会場確保に留意するなど、相互理解をした。

■平成16年4月
区のプロジェクト始動が8月にずれる
「研究会」の目標は、十五年度は討議、十六年度は可能性の見極めと決定、17年度が架橋六十五周年を意識した「跳開」である。
「あげる会」は、「研究会」に直接参画するのではなく、橋に関する学術分野で適宜情報と意見の提供をするなど、両者協調の立場を確認。また「月島をよくする会」を紹介される。

■平成16年5月
「月島をよくする会」(会長・新川有一氏)は地区内と区臨海部の発展を目指し、環境と福祉、観光と交通などの勉強と検討を精力的に推進するプロジェクトグループである。その一環として勝鬨橋の「跳開」を掲げている。「あげる会」と「勝鬨橋部会」は、協調協力関係を相互確認する。
(平成15年6月・担当加藤)

(ponte No.19より)



TOP


会の内容に関するお問い合わせ
hhc03176@nifty.com


Copyright (C) 2009- 勝鬨橋をあげる会. All Rights Reserved.